おはようございます。北九州の外装リフォーム専門店(外壁塗装・断熱塗装・屋根工事・防水工事・雨漏り)『(株)匠エージェント』の店長 梶川です。
突然ですがここで質問です。
「ラジカル塗料ってどんな塗料なの?」
ラジカル塗料は近年開発された技術で作られた塗料であり、価格が抑えられており、高性能な塗料であるために注目度が高まっています。ほかの塗料のように成分に由来したものではなく、ラジカル制御型の酸化チタンを活用している新しいタイプとなっています。そのためラジカル塗料がどのような塗料なのか「よくわからない…」とお考えの方も少なくありません。今日は、ラジカル塗料について徹底解説していきます。検討されている方であれば、ぜひ最後までお付き合いください。
ラジカル塗料とは?
ラジカル塗料とは、アクリルが主成分であるアクリル塗料やシリコンが主成分であるシリコン塗料のような素材に由来するものではありません。近年、開発された塗料であり、塗膜の耐候性が高いことから注目を集めています。ラジカル塗料がどのような特徴を持っているのか、詳しくお伝えしていきましょう。
❶ラジカル塗料とは
ラジカル塗料とはラジカル制御型の酸化チタンを活用している塗料のことを指しており、高い耐久性を持っているとして注目されています。
「ラジカル」とは塗料を劣化させてしまう因子のことです。
外壁の塗膜が劣化してくると「チョーキング現象」と呼ばれる、外壁の表面にチョークの粉のようなものが出てきてしまう現象が起きます。これは塗料を製造する際に、色をつける工程で活用する「酸化チタン」に紫外線が当たることによって生じる現象であると考えられています。
酸化チタンは白やクレーム系などの淡彩色をつくる際に欠かせない顔料なのですが、どうしても劣化すると塗膜から漏れだし、チョーキング現象を引き起こしてしまうのです。そこで、チョーキング現象を引き起こさない「ラジカル制御型酸化チタン」を活用し、また酸化チタンが漏れださないような工夫を施した塗料が開発されました。それが「ラジカル塗料」なのです。
❷ラジカル塗料の特徴
ラジカル塗料は酸化チタンが漏れだしてしまうことによって塗料が劣化して生じる「チョーキング現象」を抑える効果に優れていると言われています。サイディングやモルタルなどの外壁を手で触れてみると、チョークの粉のようなもので手が白くなることがあります。これは、塗膜が劣化している症状のひとつであり、太陽の紫外線や熱、風雨などによって生じさせ、このような症状を引き起こしてしまうのです。ラジカル塗料の耐用年数は10年以上と言われており、外壁の塗料の中でも人気のあるシリコン塗料よりも高い耐久性を持っています。
❸ラジカル塗料で濃色はできない?
ラジカル塗料で主成分となっている「ラジカル制御型酸化チタン」は、白色の顔料であるために、調色で使用する際に濃色を作り出すことが難しくなっています。また、調色で濃色を作り出せたとしても、太陽熱や紫外線による影響を受けやすいのは当然のことですから、白色やクリーム色などの淡彩色よりも耐久性能が下ってしまうことが考えられます。
酸化チタンを使用しない濃色の塗料においては、酸化チタンが漏れだしてラジカルを生じさせるようなことはありません。もし、濃色を活用して、重厚感のあるような仕上がりにしたい場合には、ラジカル塗料にこだわらずに、別の耐久性能の高い塗料を選ぶこともひとつの考え方です。
したがいましてラジカル塗料の活用については、ラジカル塗料に精通している塗装業者に相談しながら、より外壁に適して塗料を選んでいくと良いと思います。
ラジカル塗料のメリットとデメリット
ラジカル塗料を検討している方であれば、メリット・デメリットを比較してみて進めていくといいでしょう。どのようなメリット・デメリットがあるのかお話いたしましょう。
❶ラジカル塗料のメリット
・耐久性が高い
・コスパに優れている
・チョーキングが起こりにくい
・光沢が持続する
・防汚・防カビ・防藻効果が高い
・塗装しやすい
ラジカル塗料にはたくさんのメリットがありますが、耐久性については、格段に高い塗料であると言えます。
例えば、外壁塗装で人気のある塗料に「シリコン塗料」がありますが、シリコン塗料の耐久性はおおむね10年前後であると言われています。しかし、ラジカル塗料は10~15年程度の耐久性能があると考えられていることから、その性能に注目することは当然のことでしょう。
しかも、シリコン塗料の塗り替えコストを比較した場合、シリコン塗料の相場においては2,000円/㎡前後、ラジカル塗料は2,000円~2,500円程度になります。それほど大きな費用差がないために、コスパに優れているとも言えるのです。
冒頭からチョーキング現象が現れにくいという点についてお伝えしていますが、「ラジカル制御型酸化チタン」を活用していることも劣化しにくい特徴のひとつとなっています。
また、塗装時の光沢が持続することも、ラジカル塗料が持っている魅力です。例えば、日本ペイントが販売しているラジカル塗料「パーフェクトトップ」は、日本ペイントが行った2500時間に及ぶ耐候性試験において、光沢保持率が80%であったことが公開されています。
さらに、優れた親水化技術によって防汚・防カビ・防藻効果が高いのも、品質をキープするうえで重要な機能であると言えるでしょう。
塗装業者の視点で言えば、技術的に塗装しやすいのも大きなメリットであるとも言えます。塗料の伸びが良いために比較的塗りやすく、サイディング外壁やモルタル外壁などで塗装する際においても、ムラが生じにくく仕上がりが美しくなりやすいのが特徴です。
❷ラジカル塗料のデメリット
・濃色にできないことがある
・選べる塗料が少ない
・実績が少ない
・塗装経験がない塗装業者が存在する
ラジカル塗料のデメリットについてお話します。
ラジカル塗料の主原料である酸化チタンは、 白色顔料を調色するために使用する素材ですから、濃色をつくることが難しくなっています。ホワイトやクリーム、アイボリーといった暖かみのある淡色が中心となり、重厚感のあるブラウンやブラックといった色を選ぶことができないことが多々あります。
また、市場に登場し始めてからまだ10数年しか経っていません。メーカーはしっかりと試験やテスト行なって販売しているのは間違いありませんが、実績の少なさが気になる方もいらっしゃるのはたしかです。
とは言え、ラジカル制御型酸化チタンを活用したものとそうでないものを比べた場合、明らかにラジカル塗料のほうが通常のシリコン塗料に比べて高性能であることは間違いありません。
ラジカル塗料の単価・価格の相場・耐用年数
塗料の種類 耐用年数 施工単価(㎡)
・ラジカル塗料 7~15年 2,500円~3,000円
・シリコン塗料 5~10年 1,800円~2,500円
・フッ素塗料 8~15年 3,000円~4,000円
ラジカル塗料の単価・価格の相場、耐久年数と共に、人気の塗料である「シリコン塗料」「フッ素塗料」とも比較してみました。施工単価で比較してみると、シリコン塗料とそれほど大きく差は生じませんが、耐久性能に差が生じることがおわかりになるでしょう。しかも、フッ素塗料よりも低価格で、耐久年数は同程度となっているのです。そのため近年、「ラジカル塗料のコスパが良い」と言われ続けて使用頻度も高まっています。
まとめ
近年開発された塗料で、ラジカル制御型酸化チタンと呼ばれる塗膜の劣化を抑える素材が活用されており、耐久性能の高さが特徴的です。シリコン塗料程度の価格を実現し、さらにフッ素塗料なみの塗替え周期とすることができることから、近年では注目度が高まっています。そのため、外壁塗装にラジカル塗料を検討している場合であれば、地元に密着し、塗装実績が豊富な塗装業者を選ぶことが大切です。
北九州の外装リフォーム専門店(外壁塗装・断熱塗装・屋根工事・防水工事・雨漏り)『(株)匠エージェント』では経験豊富な一級建築塗装技能士が在籍しています。ラジカル塗料をご希望の場合はぜひ梶川までお問い合わせください。
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