外壁がひび割れ!補修は必要?

おはようございます。北九州市の外装リフォーム専門店「(株)匠エージェント」店長の梶川です。今朝は晴れ晴れした朝を迎えております、こんな朝は気持ち良いですよね。今日は日中北九州もぐんぐんと気温が上がり20度を超えるとか超えないとか、寒がりの私にとってもうれしい限りです。


今朝もワンちゃんと一緒に歩いていると、外壁のひび割れが発生していたお宅を何軒か見ましました。このお仕事をしている以上、職業病なのかどうしても目が行ってしまいます。私としては気になって仕方がないのですが実際に住んでいる方はどうなんだろうと考えてしまいます。ひび割れの事を知らないのか知っていても放っているのか分かりませんが、良くないことは間違いありません。

外壁のヒビ割れを放置してしまうと、雨漏りや家や建物の耐久性が落ちるので、注意が必要です。特に外壁の横に入るクラックは要注意です!


家は、建築材料や素材によって耐用年数がある程度決まっているので、耐用年数を超える時期が来た場合に点検や補修をする必要がでてきます。ひび割れ等の補修を行う事で、快適な状態で長く住み続けることができるのです。今日は、外壁の劣化症状でよくあるヒビ割れについて補修が必要かどうか、必要であればどのような対処を行うべきか等をお話していきます。最後までお付き合いください。


外壁がひび割れる原因


①経年劣化


生き物が年月で老化していくように、無機物も年月を経て劣化していきます。これを経年劣化と言います。外壁も長い年月による経年劣化は避けられず、必ず発生してしまいます。外壁材や外壁の塗装にはそれぞれ耐用年数というものがあり、正しくメンテナンス(手入れ)をしていてかつ周囲の環境にも問題が無ければ、基本的にはその耐用年数かそれ以上の年月状態を維持することができるようになっています。しかし、周囲の環境や外壁材の状態によってひび割れや亀裂などが発生してしまいます。


②施工不良


外壁塗装を行ってから長く経過していない場合、塗装の施工不良の可能性があります。大体な期間の目安として1年以内に外壁にひび割れや塗料の剥がれが起こっている場合、塗装の施工不良の可能性が高いです。外壁塗装の手抜き工事は施工した直後にはわかりません。正しく、塗装工事を行ってくれる塗装業者を選びましょう。


③コンクリートの乾燥


動物の肌が乾燥してひび割れるのと同じように、外壁のひび割れや亀裂は乾燥によっても発生します。そのため、外壁に使われているコンクリートが乾燥するにつれて、外壁にひび割れが起きてしまい、そこからひびが広がっていきます。湿度や温度による変化によって乾燥状態も変化するため、寒暖差や長期間の日照などといった環境の変化によってひび割れが発生する可能性があります。


④電車・車からの振動や地震


近くに電車の線路や幹線道路沿いなどでトラックや大型車両がよく通る道路に面していると、走った振動が原因で外壁にひび割れが入ってしまうこともあります。ただし、振動によるひび割れは正しくメンテナンスを行えば深刻な被害にはなりにくいです。また道路工事の振動でひび割れが入ってしまうケースもあります。市区町村によっては補償も受けられることもあるので、お住いの自治体に確認してみることをお勧めします。


・外壁のひび割れを放置するとどうなるのか?


外壁のひび割れを見つけても、小さければ放置してしまう人も多いはずです。しかし、放置し続けると外壁がはがれたり、外壁内部が腐食し始めたり、最悪の場合、雨漏りが発生したりすることもあります。それでは、ひび割れを放置し続けるとどうなるでしょう?その危険性についてお話します。


外壁がはがれる

外壁にひび割れが起きている部分は脆くなっています。放置すると周りの塗膜が弱くなり、外壁がはがれることも。外壁は住宅を雨や紫外線から守っているので、はがれてしまうとその役目が果たせません。さらに、はがれ落ちた外壁が通行人に接触したり、通行の妨げになったりすることもあり、さまざまなトラブルに発展する恐れがあります。


外壁内部が腐食し始める

外壁のひび割れから雨水や湿気が外壁から入り込み、内部を腐食し始めます。さらに、シロアリが建物内に侵入し腐食が拡大すると、外壁材や建物の骨組みまで劣化してしまい、大規模な修繕費が必要になることもあります。建物内部の腐食が拡大すると、本格的な修繕が必要になり建物修繕費がとても高くなります。最小限の修繕内容で抑えて出来るだけ費用をかけないためには、外壁のひび割れが小さい状態でメンテナンスしておくことが大変重要です。


雨漏りが起こる

外壁のひび割れが広がり、外壁内部まで劣化が進行すると、雨漏りが発生する場合があります。外壁の腐食だけでなく、生活空間まで雨水が入り込んでくると大規模な建物修繕は免れません。雨漏りするのは天井からと思い込んでいる人が多いですが、劣化が進んだ外壁からも雨水が侵入する恐れがあるのです。実際に発生している強風時の雨漏りの原因は外壁のひび割れがほとんどのデータがあります。雨漏りが起きると外壁の劣化がかなり進行している証なので、早急に修繕する必要があります。

・補修が必要なひび割れの判断基準


そもそも、ひび割れ(以下クラック)は外壁に塗られていている塗料の塗膜が割れてしまう状態と外壁自体がひび割れてしまう状態の両方を指します。また、その中でもクラックには主に3種類のケースが存在し、それぞれ劣化状況に差が生じます。建物にひび割れが発生していても、まずは慌てることなく現状の建物の劣化状況を住人の方が正しく判断することが大切です。正しく判断をするための目安は、ひび割れの幅(大きさ)と深さになります。一般の方には深さは判断がしずらいため、ひび割れの幅からクラックの種別と劣化状況を判断することになります。もしご自身で心配なら外装の専門業者に相談してみましょう。

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ヘアクラック

3種類の中で最も症状が軽いのがヘアクラックになります。

ある種、モルタルやコンクリート壁には宿命と言える症状でもあります。ヘアクラックは幅0.3mm以下、深さ4mm以下の小さなひび割れを指します。


原因は、紫外線などの影響を受けることで素地が膨張収縮に耐えられず、塗膜が割れてしまうからです。こちらは、クラックの初期症状であり補修の緊急性は低く慌てる必要はありません。しかし、多くの場合は経年劣化が原因とされますが、施工してから数年以内に起きてしまった場合は施工業者の施工不良の可能性もあることは覚えておきましょう。


構造クラック

構造クラックは、建物の構造に被害を及ぼす可能性があるひび割れであります。非常に劣化状態が悪く、補修をしなければ建物に大きな影響を与えてしまう状態です。判断基準は、ひび割れの幅0.3mmを超える場合となります。


原因は、10〜15年周期に塗装やメンテナンスを行うことなく放置をすることで経年劣化により起きることが多いです。また、地震や台風などの自然災害によってヘアクラックから劣化が進行してしまい構造クラックへと変化してしまう外部要因によるケースもあります。そして、稀に早期の構造クラック発生の場合は、施工業者(工務店)の設計ミスなどもあり得ることも覚えておきましょう。


開口クラック

開口クラックは、構造クラック同様に劣化状態の悪さを示すものです。窓枠や扉などの開口部周辺に発生し、開口端部から亀裂がくっきりと出てしまいます。


原因は、他のクラックと同様になります。開口クラックはひび割れの場所から雨漏りが発生しやすくなってしまいます。窓や扉付近から家の中に雨が侵入してしまった場合は開口クラックの可能性が高いため、建物の外を見てみましょう。


・外壁のひび割れ補修方法


①業者が補修をする場合


Uカット・Vカットシール工法

Uカットシール工法とは、クラック幅が0.3mm以上の場合に使われる工法です。電動工具で補修箇所を整えることで、ひび割れの再発防止が期待できます。手順は以下となります。


クラック部分をU字にカット

電動カッターなどでひび割れに沿ってU字もしくはV字にひび割れ部分をカット。その後、カットした箇所を刷毛などで掃除して綺麗にする。​

❷プライマー塗布

U字にカットしたひび割れ部分にプライマーを塗布する。

❸シーリング材を充填

プライマーが乾燥した後、シーリング材を充填する。※ひび割れ再発防止のため、丁寧にシーリング材を充填する必要がある。

塗装

最後に塗装仕上げ。補修箇所が多い場合は外壁を全塗装する場合もある。


②自分で補修をする場合

自分でひび割れを補修する場合は、以下の手順になります。


❶ひび割れ部分の外壁を洗浄し、綺麗にする

❷ひび割れ部の周辺をマスキングテープで保護する

❸ひび割れ箇所にプライマーを塗布する

➍ひび割れ部にシーリング材を塗る

❺ヘラなどでシーリング材を成形して乾燥させる

➏マスキングテープを剥がす

❼ひび割れ補修箇所を仕上げ塗装する


この手順に沿っていくことで、外壁のひび割れを補修できます。

※ただし、幅0.3mm以上のひび割や、高い場所にあるひび割れは、業者に依頼して的確な処置をしてもらいましょう。

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まとめ


ひび割れ(クラック)は、一見とても小さな劣化のように見えますが、長い期間放置してしまうと、外壁全ての交換や、基礎などの全面的な補強工事に繋がってしまう非常に危険な存在です。「ヘアークラック」や「構造クラック」「開口クラック」など、ひび割れの種類で深刻さは異なりますが「このくらいの割れなら大丈夫」と思って自分で済ませようとすると、お住まいに起きている重大な劣化を見落としてしまうこともあります。不安があった場合は、信頼できる外装リフォーム業者に一度みてもらうことをお勧めします。


また、外壁のひび割れは、飛び込み訪問の業者が目を付けるポイントです。いきなりインターホンを押し、「お宅の外壁にひび割れが起きています。放って置くと大変な事になりますよ。」というセールストークで話を進めてきます。言っている事は間違っていませんが、外壁ひび割れの補修はしっかりと補修して直すことに意味があります。飛び込みの訪問業者では技量が追いつかない場合が大半ですので、どこの業者かわからない場合には依頼しない方が無難です。


以上が本記事のまとめとなります。本記事が皆様の役立つ情報の材料となれば幸いです。当社もひび割れ補修の無料点検(外装リフォーム検査士か外壁診断士が実施)を実施しておりますので、北九州市にお住まいの方はどうぞお気軽にご連絡ください。


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