ALC外壁の特徴!塗装時の注意点は? 

・ALC外壁とは?


おはようございます。北九州市の外装リフォーム専門店 (株)匠エージェント 店長の梶川です。今朝もワンちゃんを連れて散歩したのですが外の気温は3度でした( ; ; )一昨年からは気温が一変してとても寒い朝でしたが、ワンちゃんは大喜び、やはりワンちゃんは寒さに強いんだなと改めて感じます。散歩で街並みを見てみるとよく見かけるALC外壁の家、ところで皆さんはALC外壁っていうのをご存知でしたか?


ALCは、「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略で、高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリートを意味します。このALCを板状に成型したものがALCパネルで、建築物の外壁などに使われています。1930年頃に北欧で発明され、日本で生産が開始されたのは1963年です。


ALCの原料は?


ALCは、珪石、セメント、生石灰、発泡剤のアルミ粉末を主原料としています。ALCには、アスベストはもちろん、トルエン、キシレンなどの揮発性有機化合物(VOC)は一切含まれていません。


ALCパネルの種類は?


このALCを板状に成型したALCパネルには、大きく分けて厚さが75mm以上の厚形パネルと、厚さが35mm以上75mm未満の薄形パネルがあります。外壁材として使われる場合、厚形パネルは主に高さが31m以下のビルや倉庫・工場などに、薄形パネルは主に軽量鉄骨造の住宅や木造の住宅などに用いられています。


厚形パネル、薄形パネルともに、平らな板状の平パネル、表面に凹凸のパターンを施した意匠パネル、コーナー用のコーナーパネルがあります。


・ALC外壁のメリット、デメリット


外壁材ALCのメリット・デメリットはどのような点にあるのでしょうか。それぞれ解説します。ALCを他の外壁材と比べた際のそれぞれの特徴については、以下の通りです。


・ALC外壁のメリット


遮音性に優れている


ALCの内部には気泡があります。そのため壁の中に空気層ができ、音の出入りを防いでくれるために、遮音性に優れているというメリットがあります。そもそも外壁の表面に音が当たっても反射性が高いためでもあります。外や近隣の騒音が気になる環境にお住まいの方は、ALCを使った外壁にすると良いでしょう。「室内の音が近隣に響くのが気になる」という方にももちろんおすすめできます。防音ルームを考えるのにはピッタリなイメージだと思います。


耐火性・耐久性・耐震性が優れている


ALCは壁の中に気泡でできた空気層があるため、断熱効果が高く、火にも強くなります。 防火地域・準防火地域において強さを発揮します。 また、夏の暑いときには暑さを抑制し、冬の寒さからも守ってくれるのです。さらに、ALCの素材は他の素材に比べても軽いために、大きな地震などがきた際にも影響が少なく耐震性に優れているという特徴も備えています。ALCはその耐久性・耐震性の高さから、居住用住宅だけではなく、高層ビルなどの建築にも使われているほどです。


環境に優しい


ALCの主成分には環境に優しい成分が多く含まれています。石灰やセメント、珪石などの自然由来の素材が利用されているため、環境に優しいと言われています。住宅の高気密化が進むことにより、建材から発生する化学物質によって引き起こされるというシックハウス症候群が起こる心配もありません。また、アスベストなどの揮発性有機化合物も含有されていないので、安全な環境をつくることができます。


ALC外壁のデメリット


価格が高い


外壁材ALCは総合的な機能性を備える分、サイディングやモルタルなどの外壁材と比較すると高価になっています。メンテナンス費用もそれなりにかかります。防水性や耐熱・耐震性の高さ、環境に優しいなど、その機能性の高さを考えれば、コストパフォーマンスは悪くないものの、価格を気にする方の場合はデメリットに感じてしまうかもしれません。


つなぎ目が多い


ALCパネルはモルタルなどの塗り壁とは異なり、建物に取り付けていく外壁材のため、パネル同士のつなぎ目が多いのが特徴です。ALCパネルのように取り付ける外壁材にはサイディングボードがありますが、ALCパネルの方がサイズが小さく設計されているので、その分つなぎ目が多く雨漏りリスクが高いデメリットがあります。ALC外壁の劣化を防ぐには、シーリング材でつなぎ目をしっかりと埋めることが大切です。シーリング打ち換え工事が多くなるため、コストも高くなります。


防水性が高い


ALCは水分がしみ込みやすい素材でつくられているので、防水処理として塗装などのメンテナンスは10年を目安に行う必要があります。これは、ALCが気泡を含んでいるためで、気泡に水が浸透してしまった場合、水を吸収しやすいのです。ALCが水を吸収してしまうと、本来の耐熱性や調湿性が低下してしまいます。そのため、ALCを外壁材として採用する場合には、ある程度防水ができるような対策つまり外装塗装を施す必要があります。


凍害を起こす可能性がある


寒冷地でALCを外壁に使う場合は、雨や雪、結露の水分、水蒸気の水分などが入り込むことで凍害を起こす可能性が高くなります。上に記載したように、ALCは防水対策の外装塗装を施さなければ水を吸収しやすくなっています。水を吸収してしまった場合には、それらの水分が凍結することで、外壁の表面にひび割れなどができる凍害が起こる可能性もあります。寒冷地などでは特に注意が必要です。


・ALC外壁を塗装する際の注意点


ALC外壁の機能性を保つには塗装メンテナンスが欠かせません。ALC塗装をする際にはいくつかの注意点があるのでチェックしておきましょう。


外壁表面は防水塗料で保護する


ALC外壁の防水性の低さは仕上げ材の防水機能で補います。仕上げ材に使用する塗料は防水性・弾性の高いものを選ぶのがポイントです。一般的には水性のシリコン系やフッ素系、ウレタン系、アクリル系塗料が使用されます。塗料は種類によって価格が異なり、フッ素塗料やシリコン塗料は価格が高くなりますが、その分寿命が長いため塗り替え頻度が少なく済むメリットがあります。

塗料の性能によってALCパネルの耐久性も変わってくるので、業者と相談して適した塗料を選びましょう。


塗装時はシーリング材の点検も行う


ALCパネルの目地はシーリング材を注入して埋めていきます。雨水の浸入を防ぐには、たっぷりとシーリング材を注入することが大切ですが、適正なシーリングの厚みが守られていないと劣化を早める可能性があります。シーリング材は経年劣化によってひび割れや肉痩せが起こるため、外壁の塗装をする際などに併せて点検を行うことをおすすめします。補修が必要となった場合の方法としては「増し打ち」と「打ち替え」の2種類があります。


増し打ち

既存のシーリングの上に新しいシーリング材を充填する方法


打ち替え

既存のシーリング材を撤去し、新しいシーリング材を打ち直す方法


外壁の塗り替えをする際はシーリング材の状態もチェックして、早期劣化を防ぎましょう。


定期的な点検・メンテナンスがポイント


ALCパネルの劣化を防ぐには、定期的な点検を行い、適切なメンテナンスを行うのが重要です。

ALCパネルのメンテナンスは症状が出る前に行うのが大切なので、5〜10年程度を目安に点検をし、塗り替えを行うのがおすすめです。また、ALCパネル自体が破損している場合は専用の補修材などで修復する必要があります。


塗装の色あせや塗膜剥離、シーリングの劣化、ALCパネルのひび割れや欠損などがあった場合は、年数に関わらず早めに対処しましょう。


ALC外壁の塗装は、北九州市の外装リフォーム専門店(株)匠エージェントへお任せください!


北九州市の外装リフォーム専門店(株)匠エージェントでは、ALC外壁の塗装やメンテナンス全般を行います。施工前に外装リフォーム検査士や外壁診断士が現地調査を行い、塗料の種類や工法など具体的なリフォーム計画を詳しくご説明します。外壁リフォームの施工期間や費用、メンテナンス内容について疑問や不安などがありましたら、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。


ALC外壁は定期的なメンテナンスで防水性を保つことが大切


ALC外壁の特性を生かすには、定期的な点検とメンテナンスを行うことが大切です。メンテナンスを怠ってしまうと、防水性が保てなくなり、建物自体の劣化を招くことにつながります。

外壁材は建物の見た目を良くするだけでなく、大事な家を守る役割を持っています。ALCパネルの特徴や注意点を参考にして、長く快適に暮らせる住宅環境を保ちましょう。


まとめ


①ALCパネルは軽量気泡コンクリートのこと


②ALC外壁は耐久性が高く軽量で、耐火性に優れている


③ALC外壁は防水性が低く他の外壁材よりも費用がかかる


④ALC壁は防水塗料で保護するのがポイント


⑤ALCパネルの機能性を保つには定期的な点検を行い、塗装メンテナンスを行うのが大切

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