屋根・外壁塗装の付帯部とは?付帯部の種類と塗装時の注意点 (1)

おはようございます。北九州の外装リフォーム専門店(外壁塗装・断熱塗装・屋根工事・防水工事・雨漏り)『(株)匠エージェント』の店長 梶川です。


お盆が過ぎて、朝夕が少し涼しさが感じられるようになった気がしていますが、日中はまだまだ暑いですね💦


さて今日は、塗装御見積書でよく聞く付帯部のお話をしていこうと思います。お付き合いください。

北九州市では屋根・外壁塗装工事を行う際、メインとなる屋根・外壁と併せて付帯部の塗装を提案する塗装事業者が増えています。


付帯部とは、お家の外観にある屋根・外壁以外の細やかな部品やパーツのことであり、これらの付帯部によって屋根・外壁に備わっている本来の機能や性能を最大限発揮することが可能となります。


ところが、付帯部は屋根・外壁と同じく戸外に設置されていますので、紫外線や風雨などの影響をまともに受けやすく破損や劣化を起こしやすい箇所でもあります。


付帯部が破損・劣化した状態のまま放っておくと、お家全体の防水性が低下してしまい住宅内部に雨水などの水分が侵入しやすくなり雨漏り、柱・梁の腐食、基礎へのダメージなど様々な住家トラブルが起こりやすくなるだけではなく、カビ・ダニの発生によるアトピー性皮膚炎、肺炎、アレルギー性鼻炎などの健康被害を招く原因となります。


ここでは、屋根・外壁塗装の際に付帯部塗装として含まれる付帯部の主な種類と付帯部塗装の重要性などをご説明します。


屋根・外壁と付帯部の関係性


屋根と外壁の主な役割は、雨水対策、外気温・外部騒音の遮断、防火、耐風圧の調節などご家族が安心・安全に暮らせる快適な住環境づくりとなります。

しかし、屋根・外壁だけではどうしても安心・安全な住環境を維持することは難しく、いずれ限界が来てしまいます。


そこで、屋根や外壁に「付帯部」と呼ばれる細かなパーツを設置することで、屋根・外壁では対処しきれいないトラブルを解消しつつ、屋根・外壁がきちんと役割を果たせるよう本来備わっている機能・性能を最大限発揮するためのサポートをしています。


とくに北九州市では、屋根・外壁塗装工事の際には付帯塗装として軒天、破風板、鼻隠し、庇 (ひさし)、雨どいなどの付帯部への塗装工事を含めた見積もりを出す塗装業者も少なくありません。


しかし、塗装業者によって付帯部塗装に含まれるパーツが少しずつ異なりますので、それぞれの付帯部がどのような目的で設置されているのかを事前に確認しておくと屋根・外壁塗装工事をお得にすることができます。


付帯部の主な種類


軒天

外壁からはみ出ている屋根の真下 裏側にある付帯部になります。


塗装業者によって「軒裏」「上げ裏」「軒天井」「軒裏天井」などとも呼ばれており、屋根裏に湿気が溜まるのを防ぐ、雨水が外壁に直接当たるのを防ぐなどの役割があります。軒天は紫外線や風雨などの厳しい自然環境の影響を受けやすい付帯部ですので、定期的に汚れや剥がれなどの破損が見られないかチェックしましょう。


破損や劣化の症状が見られる場合は、防藻・防カビ・防水3つの機能が備わった塗料でメンテナンスを行う、または新しい軒天ボードを張り合わせるなどのリフォーム工事を行うと良いでしょう。


破風板 (はふいた)


日本建築に多い切妻屋根の「妻側」と呼ばれる直角な側面にある合掌型の付帯部になります。


破風板の主な役割は防風・防水・防火であり、住宅内部に侵入する風、台風など横殴りの激しい雨の吹き込み、住宅火災の延焼などを防ぐ役割があります。


破風板の耐用年数は一般的に20年~30年とされていますが、昨今の異常気象の影響により破損や劣化が起こりやすくなっています。破風板の破損や劣化を防ぐためにも定期的に塗装メンテナンスを行いましょう。


また、妻側の先端部にある「ケラバ」も紫外線や風雨の影響により劣化しやすい箇所になりますので、破風板と併せてメンテナンスを行うことをおすすめします。


雨樋(竪樋・軒樋)


屋根に落ちた雨水が軒先や外壁などに触れないように寄せ集めて地面の排水溝へと排水する付帯部です。


雨樋の素材や設置方法などによって異なりますが、つねに紫外線や風雨にさらされている雨どいは破損や劣化しやすい付帯部になります。


とくに北九州市内の多くの住宅に設置されている塩化ビニル素材の雨どいは紫外線に弱い性質を持っていますので、紫外線による劣化を防ぐためにも塗装を行うことをおすすめします。


鼻隠し


雨樋が設置されている軒先の先端部に取り付けられる付帯部になります。


主に屋根を支えるため棟から軒に渡す「垂木」と呼ばれる屋根の枠組みの縦軸先端部の切り口を隠す目的で取り付けられていますが、屋根の強度を高めたり、垂木が水分を吸収して腐食するのを防いだりする役割も担っています。


鼻隠しに使用される素材は破風板と同じであることが多く耐用年数は20年~30年ほどになります。しかし、昨今の異常気象の影響により鼻隠しが破損や劣化しやすい状態となっています。鼻隠しの状態に応じて塗装、板金材の貼り付け、交換などを行うようにしましょう。


庇 (ひさし)


窓や縁側などの真上に設置される付帯部になります。


正しくは「霜除け庇」と言い、主に紫外線や雨雪を防ぐことを目的に設置されています。庇の表面はスチール製であることが多いため、長期間紫外線や風雨にさらされると表面が錆びついて剥がれてしまいます。


庇が破損や劣化してしまう前に表面を塗装して錆びを防ぐことがポイントです。


笠木 (かさぎ)


ベランダやバルコニーの手すり、塀、腰壁などに取り付けられる付帯部です。


一般的に戸外に設置されているイメージが強いですが、室内に設置された階段の手すり壁や対面キッチンの腰壁なども笠木になります。笠木のなかでも特に破損や劣化が著しいとされるのがベランダやバルコニーです。


常に紫外線や風雨にさらされているベランダやバルコニーは防水機能を有する塗料で定期的に笠木のメンテナンスを行わないと雨漏りや柱・梁の腐食・雨漏りなど様々な住家トラブルを招く原因となります。


帯板


お家の外観についている板状の装飾品または化粧材になります。


塗装業者によっては「幕板」「胴差」「ボーダー」などと呼ばれており、北九州市では2階建て住宅に多くみられる付帯部であり、主に1階と2階の境目やベランダ・バルコニーの高さに合わせて取り付けられています。帯板の役割は外観の美観性を向上させることであり、外壁の保護や長持ちさせるといった機能性は特にありません。


帯板は使用される素材や構造上の理由から紫外線や風雨などの影響を大きく受けやすい付帯部となりますので、帯板を長持ちさせるため帯板上部に雨水の侵入を防ぐ三角コーキングを打ち、3年~5年に1度塗装によるメンテナンスを行うことをおすすめします。


水切り


外壁と基礎のあいだにある仕切り部分には「水切り」という付帯部があります。


水切りの主な役割は窓枠や外壁をつたって流れ落ちた雨水が住宅の基礎部分に侵入するのを防ぐことです。


北九州市にある一戸建て住宅のなかには水切りが無いお家も多々ありますが、窓枠や外壁をつたって雨水が基礎部分に侵入しない構造であれば水切りが無くても問題ありません。水切りのあるお家では、定期的に水切りの点検を行い破損・劣化の症状が見られる場合はケレン作業とさび止め塗を塗布後、上塗り塗料でキレイに仕上げるのがポイントです。


雨戸・戸袋


お家の外まわりに取り付けられる付帯部になります。


雨戸の主な役割は台風などの激しい風雨によって窓ガラスが破損するのを防ぐ役割がありますが、防犯対策としても一役買っています。一方、戸袋とは縁側や窓のある敷居の端に箱状の入れ物のことであり、雨戸を収納するために欠かせないスペースになります。


塗膜の剥離、錆びつき、チョーキング現象など比較的軽度の劣化症状であれば、塗装工事によるメンテナンスによって劣化を防ぐことができますが、腐食など深刻な劣化症状が見られる場合は交換をおすすめします。


シャッター雨戸


防寒、防火、防盗、日射対策などを目的に設置される付帯部になります。


窓上部にシャッターケースを設置することで従来の雨戸と比べて、防犯性や防火性が高く、老若男女問わず誰でも簡単に雨戸の開閉が可能となりました。


また、コンパクトなシャッターケースに雨戸が収納されるため外観の美観性も向上させることができます。


しかし、戸外に設置されたシャッターボックスや雨戸シャッターは紫外線や風雨の影響により破損や劣化しやすいため、定期的に点検やメンテナンスを行い少しでも劣化症状が見られる場合は早めに塗装を行いましょう。


ベランダ、バルコニー、ウッドデッキ


戸外にあるベランダ、バルコニー、ウッドデッキなどは雨水が直接入り込むため、ほかの付帯部と比べると劣化しやすく定期的な点検やメンテナンスが必須となります。


とくにベランダとバルコニーは劣化が進行すると雨漏りや老朽化の原因となりますので、塗膜のひび割れや剥がれなどの劣化症状が現れたら早急に防水工事を行うことをおすすめします。


ウッドデッキは色褪せ、汚れ、塗膜の剥がれなどの劣化症状が現れ始めたら老朽化やシロアリの発生を防ぐため防水性のある塗料で塗装工事によるメンテナンスを行うと良いでしょう。


フェンス


家族のプライバシーを守るため、お家をぐるりと取り囲むように敷地の境界部分に設置される付帯部になります。


フェンスを設置することで外部の視線が遮られ防犯対策にも繋がるだけではなく、ペットの脱走なども防ぐことができます。屋根・外壁と同じく、つねに紫外線や風雨にさらされることになりますので破損や劣化症状が見られる場合は塗装によるメンテナンスを行うことをおすすめします。


屋根・外壁の付帯部における塗装工事の重要性


一般的に屋根・外壁が劣化すると住宅本来の機能・性能が失われ、雨漏り、構造躯体の腐食、基礎の劣化、カビ・ダニの発生といった住宅トラブルが起こりやすくなり資産価値が低下するとされています。


しかし、戸外には屋根と外壁のほかに軒天、破風板、雨樋といった付帯部もあり、いずれも1年を通して紫外線や風雨などの厳しい自然環境にさらされており毎日少しずつ劣化しています。


屋根・外壁の付帯部は住宅全体の防水性を司る重要なパーツになりますので、塗装工事にて屋根・外壁のみをしっかり塗装しても付帯部が劣化したままでは低下した住宅の防水性能を向上させることは難しく、さらに外観の美観性も損なわれたまま回復させることができません。


屋根・外壁塗装工事を依頼する際は、軒天や破風板などの付帯部も併せて塗装工事を行うことで住宅全体の防水性を高め劣化を防ぐことが大切です。


北九州の外装リフォーム専門店匠エージェントには、外装リフォーム検査士が常に在籍しておりますので、付帯部の調査なら、いつでもお気軽にお声掛けください。

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