現地調査の重要性について復習
いわゆる現調をご存じの方も多いと思いますが、ここでもう一度、おさらいということでお話しさせていただきます。
施主様から外装リフォームをご相談された場合、お電話やLINEでご要望をお伺いさせていただくわけですが、大まかな内容や細かい内容でも、必ず現地調査が必要となります。
一番困るのは、調査もしないで「大体いくらくらいかかりますか?」です。
何も見ないで判断することは出来ません。
施主様の方も後で追加工事と言う事になれば、資金計画が成り立たなくなります。
だから大幅な資金計画の変更から施主様を守るためにも現地調査は必要不可欠です。
現地調査の内容はある程度、決められています。
外壁の塗り替えの場合
ひび割れ・色褪せ・コケの付着・シーリングの状態などなど・・・
屋根の調査の場合
瓦の割れ・色褪せ・コケの付着・下地材の状態などなど・・・
このように、外装リフォームのご相談内容によって、決められた点検箇所があります。
その調査結果を元にどのような材料で施工するのか、あるいはどのような施工方法がベストなのかを判断していきます。
それらの判断材料が決まらないと、御見積りを作成していくことが出来ません。
だから簡単に施主様の「大体いくらくらいかかるのか?」にはご返答が出来ないわけです・・・
ただ御見積りと概算は大きな違いがあります。
御見積りというのは見える範囲で材料を決定し、面積などから人工代・材料費・管理費などを計算して出していくものですが、概算は本当に大まかな数字なので、100%信用するのは少々荒っぽい感じがします。
それでも参考のために良ければ、可能であればお答えすることが出来る場合もあります、しかし結局は概算なので信憑性がないのは無意味だとも言えます。
現地調査は見えない部分が出てきます。
屋根や外壁は一旦剥がしてみないと見えないところが存在します。
例えば下地材の状態や材料です。
ある程度、経験値から推測できる場合もありますので、御見積りも可能ですが、予算をギリギリ組んでおられる方は、非常に不安が残るのが現実です。
「一体いくらくらい費用が余分にかかるのか?」
実際に契約して工事に入ってからでないと分からない箇所も存在します。
しかし、最悪のケースも考えて、あらかじめどのくらい追加費用がかかるという事を知っておけば対応も出来ると思います。
そう考えると、細かい打合せを行う場合は、やはり現地調査は重要だと言う事ですね・・・
一案件の現地調査にかかる時間は、おおむね15分~60分くらいと考えてください。
外壁塗装と屋根リフォームなど案件数が増えていけば、時間も追加されていきます。
車のディーラーに行って決められた車種の見積書を出すのと違い、調査から採寸まで一連の流れで行うので時間はかかります。
逆に言うと、現地調査が5分程度で終わることはあり得ないわけです。
計画地の道路状況や駐車場所、お隣様との位置関係や距離関係なども、とても重要になってきます。
駐車場所から家まで遠く、材料の小運搬費が必要なケースもありますし、余分に時間がかかる狭小地であれば、経費も増額していきます。
ただ単に目に見えるリフォーム工事だけでなく、色々な細かいところを注意しながら見ていかなければなりません。
また施主様にご近所様との日頃の関係をお聞きする場合もあります。
誰でもご近所様同士、仲が良いにこした事はありませんが、そうもいかないのが世の常です。
あらかじめそう言った事を聞いていれば、対応の仕方も変わってきます。
仮設足場を組むのに敷地が狭くて組めなく、お隣様とのご相談が必要な場合もあります。
普段あまりお付き合いがないケースに限って、いろんな敷地問題が起きたりするものです・・・
弊社では細かいところまでケアできるように、リフォーム提案士としての角度からも調査をしております。
リフォーム提案士のお仕事は、ただ工事内容の打合せだけでなく、工事期間のアドバイスやお隣様のケアも大切に、1丁目1番地だとおもいます。
裏返せば、現場調査の段階で、工事のイメージを持ちながら進めている業者さんは良い業者さんだと言えますよね・・・
現場調査の重要性は分かって頂けましたでしょうか?
簡単なようで奥が非常に深い大切な作業です。
私は外壁診断士・雨漏り診断士・外装リフォーム検査士そしてリフォーム提案士の資格を持っています。
それぞれの調査も広いな角度から考えてお客様に伝えていくことが可能です。
「そんな大袈裟にしなくても・・・」
そんな施主様もたしかに存在します。
そこは粘り強く調査の重要性を伝えていかなければ、良い工事は出来ないと思います。
一手間二手間の調査が肝だと言う事です。